家は買った方がいいのか?借りた方がいいのか?
『家は借りるよりも買った方が得』という方の意見
・家賃をいくら払っても自分のモノにはならない
・住宅ローンなら払い終えたら自分のモノになる
・資産になる
・老後の住まいになる
・好きなようにリフォームできる
と、こんな意見があります。
しかし、こうした考え方は時代遅れとなりつつあり、今ではマイホームを手に入れることが、必ずしも人生の幸福に繋がるとは限りません。
確かにバブルが弾けるまでは、家を買った方が得だったかもしれません。
地価も給料も物価も右肩上がりで上昇していた時ですから、買えば高く売れるという時代でした。
小さいマンションを買い、その後もう少し大きなマンションに買い替え、最後は庭付きの一戸建てに買い替える、ということもバブル期には、さほど難しいことではなかったようです。
しかしバブル崩壊後、状況は一変し、地価も物価も下がり、給料もそれまでのようには上がらなくなってしまいました。
それでも社員でいられるならまだマシで、リストラされる人がいたり、再就職に苦労する人が続出しました。
ほとんど使い捨てのような、派遣依存の企業も急増し、雇用の不安化が加速しました。
そして今デフレでローン金利は安くなったものの、いつクビになるかもわからない状況の中で、買った途端に2割は値下がりするマイホームを何千万ものローンを組んで買うのは、それまでとは比べものにならないほど大きなリスクを背負うことになります。
バブルが弾ける前であれば、極端な話、ローンが返せなくなれば売ればどうにかなりました。当時は買値より高く売れることも多々ありましたので、それをローン残債に当てれば済んだのです。
しかし今はそれも無理で、返済リスクが大きくなりました。
マイホームを買うことを検討する場合、まずは住宅市場をよく調査してから買うことが大切です。
その上で『どうせお金を払うなら借りるより買った方が得』
とされる理由を自分なりに考え、買うかどうかを判断しましょう。
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『借りた方が得の根拠』
インターネットで不動産関係を検索すると、不動産業者の新築戸建てや新築マンションの情報ばかりが目立ち、借りた方が得という情報はあまり出回っていません。
賃貸の良さは
・多額の住宅ローンを抱えることがない
・古くなったり、調子が悪くなったものは契約内容にもよりますが、基本大家さんの出費で直してくれる。大掛かりなリフォームや改修工事の費用に頭を悩ませることはありません。
・固定資産税を払う必要性がない。相続税の心配もいらない。
・自由に住み替えができる。結婚、出産、転勤、転職、独立など、ライフスタイルによって自由に引っ越しができる。
・面倒な近所づきあいや管理組合の付き合いがない。
賃貸に良さは自由で身軽というところです。上記以外にも、稀な問題で、子供のいじめやご近所トラブルが起きた時もいざとなれば、引っ越しすることはできます。
持ち家では極端な話、隣に暴力団関係者が引っ越してきても、そう簡単に逃げ出すわけにはいきません。
『では借りる方が得か?』と聞かれれば、そうとも言い切れません。
物件のグレードや間取りのバリエーションなどは明らかに賃貸よりも分譲の方が優れていますし、リフォームなどの自由度も圧倒的に高いです。それから住宅ローン控除や贈与税の特典などの節税面での恩恵もあります。
マイホームを持つことで対照的信用が上がる人もいます。マンションや戸建てを購入することで家族の絆が深まったり、働く意欲が増したりする人もいることでしょう。
【最後に】
マイホームにしろ賃貸にしろ一長一短です。
これまで話してきたことを踏まえて
『やっぱり家族のためにマイホームが欲しい』
と思えば購入すればいいと思いますし
『いつでも住み替えのできる自由を確保しておきたい』
と思う方は賃貸を選ぶといいと思います。
そして家を買わない分、浮いたお金をしっかりと貯蓄と投資運用に回していくことです。いざとなれば夫婦2人の老後なら大きな家は必要なく、小さな中古マンションを買うのもいい選択だと思います。
それから今の親世代はほとんどが持ち家ですから、親がいるうちは賃貸に住み、亡くなったら家をもらう手段もあります。
私の知人で築100年以上経っている家をリフォームして、快適に生活している方もいます。新築で家を買うよりも比べ物にならないくらい安く、最近のリフォームの技術には驚かされます。
間違っても
『みんな買っているから』
『マスコミが買い時だと言っているから』
『親に早く買った方がいいと言われたから』
などの、周りの声に流されて購入することは絶対にダメです。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。